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なんとなく読書感想文

小説:実用書:漫画=1:1:1。活字を読んでいるだけでそれなりに楽しい、というおめでたい頭の持ち主なのであまり書評的なことはしません。ただの感想文。流行にはついていけてません。

倍返しだ!

ロスジェネの逆襲

久々に男性が書いた小説です。

テレビドラマで高視聴率をたたき出した『半沢直樹』。

その原作・半沢直樹シリーズの第三作ですね。

三作はちょうど文庫化されたばかりで、今書店文庫スペースの一番良いところに置かれています。

第四作も出ているようですが、文庫化はもう少し先のようです。

 

あらすじ

前作でかくかくしかじかあり、半沢直樹は東京中央銀行というメガバンクから子会社の東京セントラル証券に出向になった。

そんなある日、東京セントラル証券にIT企業買収の大型案件が持ち込まれ、半沢の元でプロジェクトチームが作られることとなった。成功すれば巨額な利益が見込まれ、失敗は許されない。しかしなぜか、その案件は無理やり東京中央銀行に横取りされてしまった。どこからどうやって、銀行はこの買収情報を得たのか?半沢は部下・森山とともに「倍返し」を目指す___!

 

「ロスジェネ」

 

「ロスジェネ」とは。

帯には以下のように書かれています。

「ロストジェネレーション」の略。就職氷河期に世の中に出た世代を指す。厳しい就職活動の末に彼らが見たのは、大量採用された危機感なき中間管理職たち_____バブル世代であった。

 

こういう世代間の何かって、確実にありますよね。

すぐ世代論で人を括るのはあまり好きではありませんが。

やはりその人の生きてきた時代の社会の風潮が、その人となりにもかなり関わってくると感じることはあります。

例えばバブル世代の方々ってやっぱり派手な感じがするのですよね・・・。笑

もちろん地味・・・というか大人しい方もいらっしゃりますけど、全体的に底上げされているというか。

バブル世代の「大人しい」とレッテル貼られている人と、それ以降の世代の「大人し(以下略)、だとバブル世代の人の方が「大人しさ」具合が足りないというか。笑

こううまく言えないのですが。

 

対立構造

バブル世代 VS ロスジェネ世代

銀行 VS 銀行子会社

銀行からの出向社員 VS 子会社のプロパー社員

旧T VS 旧S (銀行内の派閥)

 

本書の中ではこのような利害関係、対立構造が登場します。

特にバブル世代とロスジェネ世代、出向社員とプロパー社員の対立は、今回の大きな見所だと思います。

もちろん、企業買収の話がメインなので、買収しようされまいという企業の対立もあります。

半沢直樹シリーズの魅力って、こういう風に利害関係が入り乱れてるところにもあると思うんですよね。

 

闘う男達

半沢ってすごく熱い男なんですよね。

どんな場所であっても、自分の正義を貫くんだ。という心意気には惚れ惚れします。

他の登場人物も、仕事であったり…出世であったりに命を懸けている感じで。

読んでて、軍記物のように感じることがあります。

話の内容自体はロジック的な展開なんですけど、話が佳境に入ってくると、ハラハラドキドキするので、アクション映画を見ている風でもありますね。

 

やはり映像化を・・・

前作を読んだ時にも感じたのですが、私は金融や経済、経営に関する知識が全く持ち合わせておらず、少しわかりづらく感じることもありました。

まあ、数度読み返したり、少し調べたりすれば問題はありません。

勧善(というと語弊があるかな?)懲悪ものなので、読み終わるとすっきりします。

第四作も文庫化したら買おうと思っています。

そして第三作の本書もぜひドラマ化してほしいですね。

 

ロスジェネの逆襲

著者:池井戸潤

発行:文春文庫

定価:¥700+税