なんとなく読書感想文

小説:実用書:漫画=1:1:1。活字を読んでいるだけでそれなりに楽しい、というおめでたい頭の持ち主なのであまり書評的なことはしません。ただの感想文。流行にはついていけてません。

母の本:『水中花』

正月に母の生家に行き、そこで文庫本を何冊か持って帰ってきました。その中の一冊。

 

水中花

 

昔の母の本棚にはドロドロの恋愛もの(三角関係、不倫、愛人などの言葉が躍る)と、太宰治作品がずらっと並んでいました。本のチョイスがどうにも鬱々としています。笑 母にはよく「あんた本当暗い子ね」といったようなことを言われるのですが、本棚だけで比較すると、私の人間性の方がまだ明るいように感じます。

 

この『水中花』も、愛人だのレディ・ドールだの夜の匂いのするお話です。でも決して暗い話というわけではありませんでした。明るくもないですけど。全体的に薄暗い倦怠感が漂いつつも、登場人物みんな自分の思うままに生きている感じがします。本が発行されたのは昭和57年。34年も前に書かれた話なので、その当時の若者言葉でも今は古臭いですね。私的にはそれが一種の異国情緒みたいなものを生んでいて、好きです。

 

 

水中花 (新潮文庫)

水中花 (新潮文庫)

 

 

書店で、カバーに載っているあらすじを読んで選ぶとしたら、おそらく買わないであろう本。小説に関してはあまりジャンルの好き嫌いなく読んでいると思っていたのですが、無意識のうちに避けているのかもしれません。たまには自分の趣味では無い話を読むのもおもしろいですね。